小さな飲食店いよいよ終わりです。50円の最低賃金引き上げ、社会保険加入条件の変更

今年もやってきましたね〜最低賃金の引き上げ
飲食店経営者としては8月ごろに発表される最低賃金の引き上げの発表
にいつもヒヤヒヤしてるんじゃないでしょうか?

では、2021年から2024年までの最低賃金がどうだったかをまずみてみましょう

目次

最低賃金引き上げの振り返り

2021年930円
2022年961円
2023年1004円
2024年1054円
最低賃金の全国平均の変化

2021年の最低賃金

2021年の最低賃金の引き上げはそれまでの引き上げ率が
2002年以降最大幅の全国一律28円で
全国平均930円になり全都道府県の最低賃金が800円を超えた
年でもあります。

2022年の最低賃金

2022年の最低賃金の引き上げ率は2021年を上回る引き上げ率で
全国平均31円の引き上げ
全国平均961円

2023年の最低賃金

2023年の引き上げはさらに高くなり全国平均43円の引き上げで
全国平均が1004円となり
いよいよ、この年に全都道府県の平均が1000円を超えました

2024年の最低賃金

今年発表された最低賃金の引き上げは全国一律50円アップの
全国平均1054円になります

アルバイトの社会保険加入条件の変更

ここから先の話が最も恐れることなので心して呼んでください

最低賃金の引き上げと同時に改正されるのが
アルバイト、パートの社会保険加入条件の改正

実は2023年10月の最低賃金引き上げと同時に行われたのが
社会保険加入条件が追加されたこと

細かな内容は割愛してざっくりと説明します
細かいことを知りたい方は政府広報オンラインをチェック

対象となる企業

2016年から始まった制度で
当初は大企業が対象だったのに対し
2024年10月からは中小企業までが対象になってきました

さらに、フルタイムで働く人とフルタイムの労働時間、日数が3/4以上の人

社会保険加入条件

  • 週の所定時間が20時間以上
  • 所定内賃金が8.8万円以上
  • 2ヶ月以上の雇用見込みがある
  • 学生以外
  • 従業員数51人以上の企業で働いている

以上の条件を満たす場合にはアルバイトやパートの
社会保険加入の義務が生じます。

今年、社会保険加入条件が改正されたのは
5番

事業所の従業員数が101人以上→51人以上になったこと

このペースだといよいよ来年か再来年ごろには全事業所が対象になってくることは
ほぼ確定でしょう。

ではこれを踏まえて今後どのようになっていくかを考察していきます。

今後起こりうることと小規模飲食店が直面する課題

2024年日本では燃料価格高騰、光熱費の高騰、物価高
がやってきて飲食店経営者はすでに四苦八苦してますよね

それを踏まえ政府は賃金引き上げをせまっています
それと同時に、裏ではステルス増税をしようとしています
いや、徐々にやっています

こんなんではいくら給料が上がったとは言っても。
手元のこったお金が増えたきがしないですよね

結局消費は相対的に冷え込んできます。

当面、贅沢品の外食産業にはまさに逆風が吹き荒れるでしょう
しばらくして、賃金上昇が行き渡りお財布にゆとりがではじめて
景気が良くなってくるまでにはタイムラグがあると思います。

しかしながら岸田首相(もうすぐ元首相)は2030年代半ばまでには
最低賃金を1500円にしたいとゆう目標を掲げています。

世界標準から見て日本の賃金は安過ぎるのは明らかなので
最低賃金引き上げを政府が煽動してくれるのはとても良いとは思うが
もっとたくさんの税金を取るための最低賃金引き上げは
まじで勘弁してほしいし
そんなことでは景気が上向くはずもない

余談はさておき、

今後、1〜2年で起きることは

最低賃金のさらなる引き上げ
全事業所、アルバイト・パートの社会保険加入義務

これはもう確定路線でしょう

そして、これから1番頭を悩ますのは従業員問題

すでに世の中は人手不足でどこもかしこも人が欲しいので
採用に向けて、最低賃金では人材募集しませんよね?
ある程度の時給を支払わなければ見向きもされません。

社会保険加入条件は51人以上の企業対象だから
うちはまだ払わなくていいんだなんて思ってませんか?

甘いです、いろいろなところで社会保険完備!
ってな条件までつけられたら、みんなそちへ行ってしまいますよ
だって社会保険までつけてもらえる好条件
逃す方がバカですからね。

となると、小規模であっても人材確保のためには
アルバイト、パートさんにも社会保険完備って流れになってくると
おもいます。

社会保険完備とは
事業者が全従業員の保険料半分負担することです

厚生年金保険料は給与報酬の18.3%
それを従業員と事業者で折半します

例えば

給与報酬が25万の従業員に対して厚生年金保険料は47580円
授業員の給与25万から23790円が差し引かれ
事業者が23790円を負担します

さらに、従業員の採用するためのコストもかかります
採用してもすぐ辞めてしまったら、
また、採用のためのコストが何マンとかかります。

忘れていけないのが
従業員のための交通費も事業者が負担することが
普通になってきましたね

要するに見えない人件費としてこれだけの経費が
プラスαされます

  • 従業員募集のための媒体への掲載費用
  • 交通費
  • 厚生年金の50%負担

労働賃金に加え
これだけのコストが上乗せされると
はっきり言って無理ゲーになってきたと思います。

本当にそこまでして従業員は必要ですか?
ってこともよく考えた方が良いとおもいます。

従業員採用は慎重に慎重に行ってください

生き残る道は2つ

その1
これからお店を始めて従業員を雇用するならできるだけ最小人数で
しっかりとした値幅、利益を確保できる価格設定にすること、そしてそれでも
お客さんが来たくなるような価値提供できるお店作りをすること

すでに従業員を抱えて店を経営しているなら今すぐ大幅値上げをしてください

その2
誰も雇用しない自分一人、もしくは夫婦二人で店舗経営をする

このどちらかでしょうね

結局はインフレ時代です賃金も上がれば、物価も上がります。
そんななかで生き残れるのは、インフレ率にともない
適正に価格を上げ、適正な価格設定とコスト管理をできる
お店だけです。

というのが私の考察です。

この記事を書いた人

飲食店を経営して15年 開業、経営、繁盛店にしたのち売却
そして、また新しいお店からのスタートです。
私のこれまでの成功と失敗をして今思うことが誰かのお役に
立てたら幸いです

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